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歯周病学講座

歯面に形成されるバイオフィルム(デンタルプラーク、歯垢) 2016.05.20

歯が口の中に出てきますと(乳歯であれ、永久歯であれ)その表面はまず、ペリクル(acquired pellicle)という物質で覆われ、その上にある種の細菌が作りだす粘着性物質(グルカン)によっていろいろな細菌が付着していきます。付着する細菌は多種多様であり、お互いにシグナル、自己誘導体(autoinducer,AI)を出しあって増減を繰り返し、自分たちの住みやすい環境を作り上げていきます。そして、表層部は糖衣(グリコカリックス glycocalyx)と呼ばれる物質で被われ、抗菌剤などの化学的攻撃を受けにくくなります。このことがバイオフィルムを除去しにくい原因となります。

 

 

野口俊英

バイオフイルムとしてのデンタルプラーク(歯垢) 2016.05.06

バイオフィルムという言葉(term)は歯科界だけでなく多くの分野で用いられています。その実体は微生物の集団がフ ィルム状を形成して、いろいろな物質の表面に付着し、敵からの攻撃を避けることを最大の目的にしています。歯科以外の分野では工業用のパイプラインや浴室の排水管など、微生物が存在する場所で見られます。デンタルプラーク(歯垢)は歯の表面に生きた細菌が強固に付着した代表的なバイオフィルムであり、洗口剤などによる攻撃を受けにくい構造になっています。このようなデンタルバイオフィルムの詳細やその除去法などにつきましては次回以降に述べます。

 

 

野口俊英

歯磨剤,洗口剤(液)、液体歯磨剤のターゲット 2016.04.16

歯磨剤のターゲットはこれまで述べてきたように、歯と歯周組織です。一方、洗口剤と液体歯磨剤はそれ以外の場所(舌、口腔粘膜など)を含む口腔全体と言うことになります。近年、洗口剤や液体歯磨剤の使用が拡大していますが、その理由としては口腔内全体を清潔にし、ウ蝕(ム シ歯)や歯周病を予防すると共に口臭や口腔乾燥症を防ぎたいなどの期待感があるからだと思います。但し、洗口剤の効果はデンタルプラークがバイオフィルム構造を有していることを考慮に入れる必要があります。バイオフィルムに関しては次回以降に述べます。

 

野口俊英

歯磨剤,洗口剤(液)、液体歯磨剤はどう違うのでしょう? 2016.04.02

これまで述べてきましたように、歯磨剤は歯ブラシの植毛部に付着させてブラッシングの効果を高めるために用います。洗口剤はブラッシングは行わず、含嗽(うがい)時にのみ使用します。一方、液体歯磨剤は液体を口に含んだまま同時に歯磨きを行います。近年では洗口剤や液体歯磨剤 の使用が増大していますが、それは口腔衛生思想の高まりや、歯周病と全身疾患との関わる研究の進展、さらに、高齢者に多い口腔乾燥症への対応などによるものと思われます。洗口剤や液体歯磨剤に含まれる薬剤成分はこれまで述べてきた歯磨剤に含まれるものと類似したものが多いようです。

 

 

野口俊英

歯磨剤に含まれる抗菌剤(トリクロサン) 2016.03.19

トリクロサンはフェノール系の抗菌剤の一つであり、多くの細菌に抗菌作用を示すことから、諸外国で臨床試験が行われその効果が立証されています。歯肉縁上プラークの抑制、歯肉炎の抑制、さらには歯 石の抑制なども報告されています。歯磨剤の基礎成分の影響は受けにくいものの、口腔内での停留が短いという欠点がありますが、クエン酸亜鉛などとの併用によりその欠点が改良されています。

 

 

野口俊英

歯磨剤に含まれる抗菌剤(グルコン酸)クロールヘキシジン) 2016.03.06

欧米で多く用いられている抗菌剤であり、強い抗菌力と高い口腔内滞留性を有しています。ただし、わが国ではその使用に 制限があり、濃度が厳しく決められています。また、歯,舌などの着色も報告されていますが、プラーク抑制効果が高いため医薬部外品としての含嗽剤や歯磨剤に含まれています。多くの研究で、歯肉縁上プラークの沈着抑制、歯肉炎や歯肉からの出血抑制などが報告されています。

 

野口俊英

歯磨剤に含まれる抗菌剤、
フッ化第一スズ、塩化セチルピリジニウム(CPC) 2016.02.25

フッカ物は古くからプラーク中の細菌が産生する酸を抑制することから、ウ蝕(虫歯)の抑制に用いられてきましたが、歯肉炎や歯周炎の抑制を期 待してフッカナトリウム、フッ化第一スズなどが歯磨剤に含まれるようになりました。多くの臨床試験が行われ、歯肉炎上プラークの抑制や歯肉出血の減少に効果があることが報告されています。

CPCは第4級アンモニウム塩系の抗菌剤であり、歯磨剤よりも洗口剤に多く用いられています。歯磨剤として用いる場合には他の成分と反応して不活性化されることを抑制するための工夫がなされています。歯肉縁上プラークや歯肉炎の抑制に効果があると報告されています。

 

 

野口俊英

医薬部外品、医薬品としての歯磨剤 2016.02.14

医薬部外品としての歯磨剤には歯周病や虫歯(ウ蝕)に対する何がしかの薬効成分が含まれており、「歯肉炎、歯周炎の予防」が期待されています。薬効成分は歯肉縁上プラーク中の細菌に作用する(抗菌作用)ものと、歯周組織の炎症部位(主として歯肉)に作用する(抗炎症作用) ものとがあります。抗菌作用を示すものとしては、グルコン酸クロルヘキシジン、トリクロサン、塩化セチルピリジニウム、フッ化物、クエン酸亜鉛などがあります。一方、炎症のある歯周組織をターゲットに抗炎症作用をしめすものとしては、トラネキサム酸、塩化リゾチームなどがあります。なお、医薬品としての歯磨剤も数は少ないものの存在し、消炎作用による歯肉炎、歯周炎の諸症状(歯肉の腫れ、出血など)の改善を期待しています。

 

 

野口俊英

歯磨剤の種類 2016.01.24

口腔の健康への関心の高まりによって現在では多くの化学的プラークコントロール製品が売り出されており、呼び方もさまざまですが薬事法では、歯磨剤と洗口剤(液)とに分かれ、総称して「歯みがき類」と呼ばれています。歯みがき類には化粧品と医薬部外品とがあります。(なお、数は少ないものの医 薬品も存在します)。化粧品としての歯磨剤と医薬部外品としての歯磨剤の違いは前者が歯磨剤を構成する基本成分のみなのに対し、後者には薬効成分が含まれるということです。なお、歯磨剤と洗口剤(液)および液体歯磨剤の違いについては後日、詳しく述べます。

 

 

野口俊英

セルフケアーとしての化学的プラークコントロールのターゲット 2016.01.17

口腔内のケアーは、患者さん自身が行うセルフケアーと歯科医院で歯科医や衛生士さんが行うプロフェッショナルケアーとに分かれます。 今回はセルフケアーとしての化学的プラークコントロールのターゲットについて述べます。

デンタルプラーク(バイオフィルムとも呼ばれるようになっています)は大きく二つに分けられることを以前にか なり詳しく述べました。歯肉縁上プラークと歯肉縁下プラークです。このうち、歯ブラシなどの物理的方法によるセルフケアーがターゲットにするのは歯肉縁上プラークで、毎食後正しく実践されればほぼ完全にプラークを除去出来、虫歯や歯肉炎(歯周病の初期のステージ)を予防出来ます。このため、化学的プラークコントロールのターゲットも歯肉縁上プラークとなります。歯肉縁上プラークは染めだし剤を使えば目で見ることが出来ます。次回からは具体的な化学的プラークコントロールについて述べます。

 

野口俊英

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