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歯周病治療

歯周病ってどのような病気?

歯周病は歯を支える土台が病気になることです

歯周病は、“歯”そのものの病気ではなく、“歯を支えている周囲”の組織が病気になることを言います。

家で例えると、家そのものを壊してしまうのが虫歯だとすると、歯周病はその家を支えている土台を壊してしまうことが歯周病です。家が壊れていく(虫歯)のは目で見てわかることですが、家の土台はあまり意識しない部分(歯周病)ですので、気付くのに時間がかかってしまいます。

しかし、それを放っておくと、土台から家そのもの、すなわち“歯”が壊れていってしまうのです。

歯周病の危険信号(症状)

歯周病が最初に起こる歯周組織は「歯ぐき」

以下の症状を感じたら、歯周病の危険信号だと思ってください。

  • 歯ぐきが赤く腫れてしまっている
  • 歯ぐきから血が出る
  • 歯がしみるようになる

上記の症状が1つでも見られた場合は、歯周病が始まっています。
この状態を歯肉炎(歯ぐきが炎症を起こしてしまっている)と呼びます。

このような状態がわかった段階で、すぐに歯科医院で治療を受けることが極めて重要です。
歯ぐきに限定している場合には、治療によって完全に元の健康な歯ぐきを取り戻すことが出来るからです。

歯周病の原因

歯周病の主な原因は“プラーク(バイオフィルム)”

歯周病の始まりは、まず歯ぐきからです。では、なぜ歯ぐきが腫れてしまったり、出血したりするのでしょうか?それは明らかに、歯の表面に付着した“プラーク(バイオフィルム)”が原因です。

このプラークは、歯の表面にこびり付き、うがいなどでは決して落ちることはありません。プラークは食べ物のカスなどとは全く違うものです。

口の中はプラークが成長するのに最も好ましい環境です。細菌が育つのに適した温度・湿度が保たれており、唾液から水分が補給されて、更には食べ物から栄養分が共有されるからです。このような環境が放置されるとプラーク(バイオフィルム)は勢いを増して、歯の表面を覆いつくします。プラーク(バイオフィルム)が出す様々な物質により、歯ぐきに炎症が起こるのです。これを歯肉炎と言います。

全身の健康状態と歯周病の関連性

歯周病の原因の一つは、全身の健康状態にあります。

前項でお伝えした歯肉炎の始まりは、プラーク(バイオフィルム)によって起こることですが、その危険性を高める因子(リスクファクター)は右の図のように3つに分けられます。

  1. 細菌による因子
  2. 環境による因子
  3. 宿主(しゅくしゅ:体のこと)による因子

上記の3つの因子が考えられております。

これらのリスクファクターを除去することにより、市種苗の危険性を低下させる可能性があり、近年その分野についての研究もおこなわれています。

歯周病の全身的な要因としては、

  1. 好中球異常疾患
  2. 糖尿病などの内分泌疾患
  3. 遺伝的疾患
  4. ストレス
  5. 骨粗鬆症

上記のような疾患が全身的な要因として考えられています。

歯周病はこうして治す

軽度の歯周病の場合(歯肉炎)

ブラッシングに始まり、ブラッシングに終わる

たいていの軽い歯肉炎はの場合は、歯周病に影響を及ぼすプラーク(バイオフィルム)の除去、すなわちブラッシングによるプラークコントロールを行うことで完全に治ります。

しかし歯周病をなおすためには、患者さんの協力がなければ成り立ちません。
そのために歯周病治療の基本である「ブラッシングに始まりブラッシングに終わる」ことを最大限認識してもらうことが非常に重要です。

大切なのはプラークコントロール

プラークコントロールには、歯ブラシ、デンタルフロスなどを仕様した、物理的な除去方法が主体となっています。
※この物理的な除去方法は、「歯周病とブラッシング」をお読みください。

ご自身で行うブラッシングだけではなく、さらに、歯科医院での清掃状態のチェックと染め出し材を使用したチェックなどの努力が必要です。

定期検診の重要性

良い歯ぐきの状態を維持するためには、メインテナンス(定期検診)が大切です。
プラークコントロールを続けていくことは、面倒で難しいことです。
そのためにも、歯周病やその予防に対する視界からの情報を患者さんが出来るだけ理解し、プラークコントロールを持続させ、その効果が患者様自身で確認できるよう、ご自身で歯周病を予防しよう、自分で歯周病を治療しようという意思を持つことが重要です。

症例:軽度~中度の歯周病

患者様は73歳と高齢の女性で、主訴は下顎の前歯部の不快感と審美障害、口臭でした。
レントゲンの結果より軽度から中等度の歯周病であると診断されました。
歯周病の程度を表す歯周ポケットの平均値は2.9mmで、プロービング時の出血(BOP)は68.6%でした。口腔内のプラーク沈着を示すPCRは75%でした。

種々の検査により、歯周病の原因は口腔内の清掃不良と食いしばりのクセ、口呼吸、更には高齢によるいくつかの全身疾患(糖尿病・高血圧など)と指摘されました。

そこで、これらの原因を1つ1つ除去あるいはコントロールしていき、全身疾患に関してはメディカルドクターと連絡を取りながらその改善に努めました。

その結果、写真から3年経過しましたが、写真からも明らかなように、別人のように健康に近い歯周組織と白い歯が得られ、患者様にも大いに満足いただきました。
73歳という高齢でも、歯周病が十分に改善されることを示しています。

※写真のSTPとは、サポーティブ・ペリオドンタル・セラピーの略で、歯科医院での定期的な治療を行い、歯科医療従事者と患者様の双方で歯周病の再発を予防していくことです。

歯周病が進行してしまった場合(歯周炎)

手術しなくても治る場合

通常の歯周病治療では、歯石を除去した後、鋭匙型の手用スケーラーを用いて歯根面を平らにし、細菌による毒素で汚染されているセメント質の一掃を除去する、“スケーリング・ルートプレーニング”と呼ばれる操作を行います。

しかし、このようなるスケーリング・ルートプレーニング操作は、歯周病の基本治療の中で最も基本的な治療方法ですが、このテクニックの熟達が歯周病の予後に大きく影響します。

スケーリング・ルートプレーニングのような方法で、歯ぐきへの為害作用を減らすことで、徐々に歯肉の炎症状態を改善させていきます。

手術が必要になる場合

スケーリング・ルートプレーニング操作を行っても、歯周ポケットが深すぎて完全な歯石除去が行えなかったり、歯根の形が複雑で死守ポケットの閉鎖が行えない場合があります。その場合には、やむを得ず歯ぐきを切り開いて直視下で、歯石や感染しきった歯ぐきを取り除く歯周外科治療が必要となります。

最もポピュラーな歯周外科手術の一つに、“フラップオペレーション”という手術法があります。この方法は、歯ぐきに麻酔を施して、メスで切開したあと、一時的に歯ぐき(歯肉弁)を骨膜から剥離します。そして、直視下で姿勢や感染しきった歯ぐきをしっかりと取り除き、残った健康な歯ぐきを縫い合わせて、歯ぐきの周りにパック(包帯)をします。およそ1週間後にパックを取り、抜歯をします。

別の一例として、虫歯によって歯肉縁下まで資質が崩壊した部位では、浅い歯周ポケットであっても、歯の長さを確保するために歯周外科手術を行うこともあります。
また、深い歯周ポケットでも、細菌の活動性の少ないものに対しては、再度スケーリング・ルートプレーニングで対応することもあります。

現在の歯周病の治療の基本

現在の歯周病の基本は、歯ぐきの炎症を抑え、歯周病の進行を阻止し、失われた歯周組織を再生させて審美性を改善し、新に獲得された治癒組織を維持することが目的です。

ですので、歯ぐきが腫れているからといって、すぐにその部分の歯ぐきを切り取ってしまったり、極端な場合、すぐに歯を抜いてしまう治療法から、病気をおこしたり進行させる原因を出来るだけ取り除き、少しでも歯ぐきの炎症を抑えてから、しっかりとスケーリング・ルートプレーニングや歯周外科手術を行って、歯を少しでも長く保つような治療法に変わってきています。

歯周病とブラッシング

歯周病と口臭の予防は、歯磨きから!

口臭の最大の原因は“歯周病”

現在、お口の中の質問で口臭に悩んでいる方が非常に多くなっています。口臭に悩んでいる患者様をグルーピングすると3つに分けられます。

  1. 健康な人と同じ口臭なのに自分は口臭があると思い込んでいる方
  2. 虫歯や歯周病、舌苔(下の上に細菌が苔状に付着したもの)などで口臭を起こす方
  3. お口の中には問題はないが、お口以外(糖尿病や胃や肺の病気)に以上のある方

①の方は、口臭の原因を説明すると、それほど気にならなくなることが多いです。
②の方は、原因となる虫歯や歯周病を治し、舌苔を形成している場合には特殊ブラシで取り除くことにより、口臭が解決されます。
③の方は、内科などの専門医に行って検査を受けることを勧めています。

近頃はその中でも②の場合が多くなっています。なぜかというと、歯や歯ぐきの表面についたプラーク(バイオフィルム)の中や、歯と歯ぐきの間(歯周ポケット)の中に住みついている細菌の出す毒素の臭い、あるいは歯周ポケットの膿の臭いであることがほとんどだからです。

口臭の解決は、歯の表面からプラーク(バイオフィルム)を取り除き、歯周ポケットに住みついている細菌を取り除くことで口臭の元が断たれて、多くの口臭は自然になくなります。

そのためには、日ごろからの正しいブラッシングが基本となりますので、歯科医師や歯科衛生士の正しい指導を受けることが重要です。

歯磨きは基本が大切

歯の表面からプラーク(バイオフィルム)を取り除く方法として、歯ブラシを使ったブラッシングがあることは、ご存知だと思います。一方、歯の表面をブラッシングすれば、プラーク(バイオフィルム)などが簡単に取れると思っている方が多いのではないでしょうか。

図を見てください。歯は平面ではなく曲面で形成されていることがわかると思います。
この図からわかるように、歯は様々な局面から形成された円柱のようなものです。
しかも、隣の歯とは密着しており、一本一本の歯は決して同じ形をしていません。
ですから、単純に歯ブラシ1本を動かしてみても、歯の全周からプラーク(バイオフィルム)を取り除くということが、いかに大変かがわかると思います。

これを全部の歯に、毎日・毎食後行うことを考えると、気が遠くなるような気持ちになると思います。しかし、車の教習所で運転技術を習ったように、最初はぎこちなく難しいと思ったことが、習慣化されることによってなんの抵抗もなく運転できるようになった経験は皆様がしていることかと思います。

ブラッシングも同じことです。歯科医師や歯科衛生士から正しいブラッシング方法を教えてもらい訓練することにより、なんの苦痛もなく行えるようになります。

歯ブラシの効果的な使い方

ブラッシングの中で代表的な方法は、スクラッピング法とバス法があります。
スクラッピング法およびバス法はいずれも歯ブラシの毛先を直接プラーク(バイオフィルム)の付着している歯の面に当て、振動を与えるようにして毛先を小刻みに宇kごかし、プラーク(バイオフィルム)をこすり取ってしまおうという方法です。

この方法は、プラーク(バイオフィルム)を取り除く効果が高く、手の動かし方もさほど難しくないため、広く使われている方法です。

スクラッピング法とバス法の違い

スクラッピング法

歯の表の面は、歯に対して歯ブラシを直角に当てて、前後に小刻みに動かします。

歯の裏の面は、歯ブラシを45度に傾けて同じように動かします。歯ブラシは硬めのものを使うようにしましょう。

バス法

柔らかい歯ブラシを使って、歯と歯茎の境目に歯ブラシを約45度の角度で当てて、毛先を歯周ポケットの入り口に挿入し、多少回転させるように歯ブラシを振動させます。
この方法は、歯ぐきに毛先が当たるので硬い歯ブラシで行うと、歯ぐきを傷つけてしまったり、歯ぐきを下げてしまうので注意が必要です。

いずれにしても、簡単にはブラッシングをマスターすることは難しいので、歯科医院で指導を受けてトレーニングするようにしましょう。

歯と歯の間を掃除することが大切

歯ブラシでプラーク(バイオフィルム)を取り除けるのは、歯の表面と裏側だけです。隣の歯との境目は、歯ブラシが届かないので、特別な道具を用います。
一つ目がデンタルフロスという特殊加工がされた糸を使うもの、2つ目が歯間ブラシと呼ばれる煙突掃除に使うような小さなブラシがあります。

デンタルフロスの正しい使い方

デンタルフロスを30センチ程度の長さに切ります。そのあと、デンタルフロスの両端を右手と左手の中指に巻き付けます。5~6回ほど巻いたら、今度は親指と人差し指でデンタルフロスをつかみます。その時に両右手の親指と親指の間が2~3センチになるようにします。

そのままの状態で、左手もしくは右手のどちらかを歯の裏に、もう片方の手を歯の表側に持ってきて、歯と歯の間に通します。

歯と歯の間に通したら、隣り合う面を一面ずつ書き上げるようにして汚れを取り除きます。4~5回繰り返せば、ほぼ完全に汚れは取り除けます。

歯の全周から汚れが取り除かれると、歯ぐきはみるみるうちにきれいになります。
1ヵ月間、きれいな状態を保つことが出来れば、歯ぐきは元通りの健康な状態に回復します。
最適な状態を実現するためにも、適切なブラッシング方法やデンタルフロス、歯間ブラシの使用方法などを歯科医師、歯科衛生士に教えてもらいながら行うことをお勧めします。

歯間ブラシの使い方

歯と歯の間の歯ぐきが下がってしまって、歯と歯の間が大きくあいているような場合には、歯間ブラシという針金の両側に毛がたくさんついた歯間ブラシを用います。

この小さなブラシを歯と歯の間に入れて、両方の歯の面をこするようにして往復運動をさせます。表面から4~5回、裏側からも同じように4~5回行えば、非常に効率よく歯と歯の間の汚れを取り除くことが出来ます。

歯間ブラシは、薬局などで打っていますが、歯と歯のすき具合によって、色々なサイズのものがありますので、歯科医師に相談をして、ご自身にあった歯間ブラシを選んでください。

最後に

まずは、疑問を持つことから始めてみましょう。疑問をもって行動をすることが、大きな一歩に繋がります。少しでも気になった場合は、お気軽にご連絡をください。

歯周病に関して気になることがあれば、下記のページも参考にしてください。

当院の歯周病専門医、野口の歯周病学講座はこちらをご覧ください。

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