前回、ZDFラットの説明がありませんでしたが、ZDFラットは自然発症型糖尿病ラットであり、ヒト成人の2型糖尿病およびその合併症に近い症状を示します。私どもの研究ではこれらのラットに前回述べましたような方法で歯周 病を起こしやすくし、その結果を歯周病を起こさなかった場合と比較してみました。比較は組織標本やマイクロCTという機械で観察しました。
そうすると歯周病を起こした場所では歯周組織の中心である歯槽骨の吸収が大きくなっていました。もちろん、これらの動物実験の結果がそのままヒトに当てはまるとは言えませんが歯周病と糖尿病との関連性を示唆する一つのデータになると思われます。
野口俊英