前回は糖尿病における「インスリン抵抗性」について述べましたが、その際、脂肪組織の細胞からアディポサイトカインと呼ばれる生理活性物質(TNF-α、IL−6、レプチン、アディポネクチンなど)が産生され、インスリン抵抗性の成立に関与していることが明 らかになってきました。一方、歯周病では歯周組織に生じた著しい炎症組織からTNFーα、IL−1などの多様なサイトカインが放出されています。そしてそれらのサイトカインの放出に重要な働きをするのが歯周病関連細菌だということも証明され始めています。
野口俊英