口腔内のケアーは、患者さん自身が行うセルフケアーと歯科医院で歯科医や衛生士さんが行うプロフェッショナルケアーとに分かれます。 今回はセルフケアーとしての化学的プラークコントロールのターゲットについて述べます。
デンタルプラーク(バイオフィルムとも呼ばれるようになっています)は大きく二つに分けられることを以前にか なり詳しく述べました。歯肉縁上プラークと歯肉縁下プラークです。このうち、歯ブラシなどの物理的方法によるセルフケアーがターゲットにするのは歯肉縁上プラークで、毎食後正しく実践されればほぼ完全にプラークを除去出来、虫歯や歯肉炎(歯周病の初期のステージ)を予防出来ます。このため、化学的プラークコントロールのターゲットも歯肉縁上プラークとなります。歯肉縁上プラークは染めだし剤を使えば目で見ることが出来ます。次回からは具体的な化学的プラークコントロールについて述べます。
野口俊英